2007年7月4日水曜日

2007年6月17日(日)第5回上映会報告

☆ 「草の根の人びと」(16ミリ、パートカラー 29分)を最初に上映しました。1956年10月の砂川闘争の記録を当時普及しはじめた8ミリで撮影し、このフィルムは全日本アマチュア映画コンクールに入賞していましたが、その後27年間、世の目にふれることがなかったものです。1983年(昭和55年)に当時のフィルムを使って構成したキュメンタリーです。
「実は私もここに参加していました」「私の上司が運動にでかけ、マークされており、あとで逮捕された」とか、身近に体験された方もあり、この映画が訴えるものは、いまなお大きいものがあるように思われました。
2本目は、「からだ作りと子ども心」(16ミリ ビデオ版 30分 1980年)で、全身の使った遊びや手伝いのない現代の幼児、児童の体のおかしさと対策を、体育学の正木教授おレポートをともに恵那地方でロケしたものです。
3本目は、「赤ちゃんの心を育てるー乳児集団保育の実践」(16ミリ ビデオ版 1985年)を上映しました。0歳児の心と体の発達の芽を伸ばす保育の実際を紹介したものです。「職業を持つ女性がふえ、保育園での乳幼児保育を要望する親の声が多くなりました」と解説にあり、時代の動きを背景につくられた映画と思われますが、遺作となるPCで編集した「人間が歩み始める時」につながっていく映画でもあります。

☆ 上映会のあと、追悼上映会の内容について意見をいただきました。「浜田さんの多くの作品を、稲城市、調布市ともできるだけ多くのみなさんにみていただきたい」「単なる偲ぶ会ではなく、懇談会などももたれると良い」これらの意見をもとに、二箇所での上映作品のリストを作成してみました。午前・午後に分け、全部で12作品を上映することとしました。また、作品の紹介やそれぞれの作品に関係あるかたがたの思いを寄せていただき、資料集を発行していくことも企画させていただきました。

☆ 嬉しいニュースです。稲城市にある駒沢女子大学映像学科の学生さんに、追悼上映会のポスターとチラシの図案構成をしていただけることになりました。ほぼ半世紀を映像に収めてきた浜田さんの作品が、若い人たちにどのように受け止められ、引き継がれていくのか。この追悼上映会を通じて、幅広い年代に広がっていくことを願っています。学生さんとのかかわりが、そういうきっかけになってくれるといいなと思います。

☆浜田英夫の映画を見る会での上映作品の紹介は
 http://hamadahideo.blogspot.com/ 2007/05/blog-post.html
 浜田さんの作品録や追悼文は
 http://hamadahideo-data.blogspot.com/ ご覧ください。

☆今日は第6回目の上映会で最終回です。これからは、上映会に向けて、広報など進め てまいります。
 8月下旬に集まりを予定しています。ご協力をお願いいたします。
 連絡先 城山体験学習館内 042−378−7100 浜住治郎

2007年5月27日(日)第4回上映会報告

 都の日比谷視聴覚ライブラリーから「ひとりひとりを生かす教育」の16ミリ映画を借りた関係で、16ミリ映写機を持ち込んでの上映会となりました。しばらく映写機を扱うことがありませんでしたので、事前に講習を受け当日をむかえました。「カラカラ」という映写機の音を聞くと、昔の映画会を思い出して、とても懐かしい気分になりました。

「ひとりひとりを生かす教育」は「どの子もおちこぼれることもなく、ひとりひとりに適した教育を」という考えに立ち、心身障害児の早期発見とその教育への理解を深めることを願って作られました。35年前の作品ですが、現在の教育に十分、通じる内容と思われました。

「子どもと読書」も同じ時期の作品ですが、当時の地域文庫の様子や公共図書館の状況が貴重なフィルムに収められています。また、いろいろな絵本があるなかで、どのように絵本とかかわったらよいか、考えるきっかけをあたえてくれる内容となっており、現在でも十分参考になると、今回初めて参加してくださった駒澤女子大学の映像学科の森田先生も感想を下さいました。

 三本目の「老後と福祉」は1987年(昭和62年)の作品ですが、小金井市老後問題研究会の活動の様子や当時市内に開設された特別養護老人ホームの「正吉苑」の活動が紹介されています。この際にと16ミリ映画「遠州の春」も上映させていただきました。鉄道会社がスポンサーですが、57年まえ、約半世紀まえの静岡県の祭りや凧揚げの様子が納めらおり、貴重な文化財映画と思われました。

☆上映会の前後に追悼上映会のスケジュールや内容につて意見交換いたしました。「単なる上映会にしないで」でという意見もだされました。上映会については、どのような内容にしていくか、皆様の率直な意見をいただけたらと思っています。

☆6月1日、市内の振興プラザで、「稲城の今昔をフィルムでたどる」と題して、「昔 竪谷戸があった」と「20世紀の稲城 戦後見聞記」の2本を上映させていただきました。毎月「金曜サロン」として行われている催しですが、大変多くの皆さんにご参加いただきました。「本は読むことでイメージは膨らむが映像は奥行きが深まると感じた。」「稲城の昔を知る貴重な記録で大変興味深かった」など感想をいただきました。また、毎日新聞の取材もあり6月2日の朝刊に、浜田先生の撮られた竪谷戸の写真と上映会の様子を載せていただきました。この会で、9月30日と12月2日の追悼上映会に向けて、スタッフの募集を呼びかけさせていただきました。

☆昨年、「I(あい)のまち、いなぎ市民まつり」で「20世紀の稲城」を上映していただいた稲城青年会議所の佐藤さんにも追悼会のご相談させていただいています。
(はまずみ)

☆浜田英夫の映画を見る会での上映作品の紹介は
  http://hamadahideo.blogspot.com/ 2007/05/blog-post.html
 浜田さんの作品録や追悼文はhttp://hamadahideo-data.blogspot.com/ ご覧ください。

2007年4月15日(日)第3回上映会報告

 この日は市長・市議の選挙のスタートと重なりましたので、参加できない方も何名かおられました。
 最初の上映作品は「若い心の詩」(昭和44年・1969年)55分の作品です。このドキュメンタリー映画は浜田さんの代表作といってよく、昭和32年・1957年から盲学校の子どもたちを12年間撮り続けた8ミリフィルムをもとにつくられました。小・中・高校生と成長していく子ども達の中に、盲目のフォーク歌手として世に出る長谷川清志が記録されています。子どもたちが一つ一つ課題を乗り越えていく姿に、大きな勇気を与えられます。音楽を長谷川が担当しており青少年映画賞などその年の賞を総なめにしました。

 次に「パソコンの中見ちゃった」は平成14年・2002年の作品ですが、パソコンのハードとソフトを小学生が理解しやすいようにまとめられています。子どもたちがパソコンを分解し中身を把握していく映像は,子どもたちが本来的にもっている好奇心を映し出しており、大人にとってもパソコンを大変身近に感じさせてくれます。

 三本目の「集団保育と幼児の発達」は昭和50年・1975年の作品ですが、幼児は母親が抱きしめて育てるべきという世間一般の考えに対して、集団保育に関する理解を深める作品となっています。

☆ 神田小川町・neoneo坐で、5月19日(土)、「第二回8ミリフィルム映画祭」のなかで 
『秋の歌』『砂利のふるさと』そして、「若い心の詩」の三本が上映されました。地下鉄小川町から2〜3分のところにneoneo坐はあり、定員40席ほどの小さな劇場です。少し遅れて入場しましたが、場内に入ると「秋の歌」の鮮やかなカラーが目にとびこんできました。20名を超えるお客さんもおられ、音響もよく、場所が変わると見慣れた映像もとても新鮮でした。「若い心の詩」も熱心にみていただき、子どもたちが普段の生活で気がついたことを話し合う場面の中で、障害であることでからかわれたことを発言したところで、参加者から大きな反応がありました。最後に浜田芳子さんに清水さんがインタビューされ終了しました。また、「小型映画魂〜追悼・浜田英夫監督の50年」と題した資料も作成されていました。「私のカメラは思考を展開させる道具」「ルポルタージュ一筋に 私は8ミリファン」「ドキュメンタリーの魅力」「ヴィジョンで考える」など浜田さんが残された雑誌の記事が紹介されています。活字資料もたくさん残されていますので、今後活用していければと思います。

☆前回も紹介しましたが、この見る会の発起人のお一人の榊さんからは、できるだけ多くの方に、浜田さんの人と作品のことを知っていただきたいということで、ブログを立ち上げていただきました。これから追悼上映会にむけ準備状況や情報を共有できることと思われます。浜田英夫の映画を見る会での上映作品の紹介は
 http://hamadahideo.blogspot.com/ 2007/05/blog-post.html
浜田さんの作品録や追悼文はhttp://hamadahideo-data.blogspot.com/ ご覧ください。 

☆ 追悼上映会は9月30日に稲城市で、12月2日に調布市で行うことにしていますが、
少しずつ具体化していきたと思います。
(はまずみ)

2007年3月11日(日)第2回上映会報告



今回初めての方7名を含んで20名の方々に参加いただきました。海老名市から駆けつけていただいた方もありました。
上映作品は百村の竪谷戸と向陽台地域の移り変わりを、昭和40年代と現代の風景を比較してまとめた作品『昔 竪谷戸があった』(平成11年・1999年)、浜田さんが撮影された古写真、8ミリ、16ミリフィルムを編集して、稲城の戦後の風景の移り変わりや出来事をまとめた『稲城の20世紀 戦後見聞記』(平成13年・2001年)、都立町田養護学校で取り組まれた重度心身障害児の意欲づくりの試み『ちいさな芽生えを求めて』〔昭和54年1979年)の3本でした。

☆ 向陽台のお住まいの方からは、「向陽台の街が出来ていく様子を始めて知りとても感動
した」、また「稲城の20世紀」は、「作者の主義・主張がはいるものだが、稲城の戦後の移り変わりが淡々と紹介されておりよかった」などの感想が述べられました。「ちいさな芽生え」は、養護学校の先生方の明るく前向きに一致協力した取り組みに対して、寝たきりの子どもが自ら動こうとする映像に、私自身涙がとまりませんでした。

☆「昔 竪谷戸があった」と「稲城の20世紀」は、稲城市消防署前の市振興プラザで6月1日(金)に「市民活動センター」の「金曜サロン」で上映していただくことがきまりました。(前回6月8日とお知らせしましたが、1日になりましたのでよろしくお願いい
たします。午後7時から9時まで、浜田芳子さんと浜住が当日伺います。)

☆ 神田小川町・neoneo坐の運営に関わっておられる清水さんからは、5月(17〜27日)の「第二回8ミリフィルム映画祭」に『秋の歌』『砂利のふるさと』そして、『若い心の詩』を上映していただくことが決まったと連絡を戴いています。日時は5月19日(金)14時からです。
詳しくは、http://www.neoneoza.com/program/shortfilm.html 短編調査団を参照下さい。

☆ また、清水さんは、ご自分のブログに、浜田英夫さんの紹介及び第一回の映画を見る会の様子を紹介していただいています。
http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20070204#p1 ご覧ください。

☆ この見る会の発起人のお一人の榊さんからは、できるだけ多くの方に、浜田さんの人と作品のことを知っていただきたいということで、ブログを立ち上げていただきました。これから追悼上映会にむけ準備状況や情報を共有できることと思われます。
 http://hamadahideo.blogspot.com/  ぜひご覧下さい。

☆追悼上映会は9月30日に稲城市で、12月2日に調布市で行うことにしていますが、多くの皆さんに実行委員会に加わっていただきたいと思っています。お知り合いの方に声をかけていただきたいと思います。

☆今日は第三回目の上映会です。次回は5月27日を予定しています。(16ミリフィルム3本を予定しています。)
連絡先 城山体験学習館内 042−378−7100 浜住治郎

2007年2月4日(日)第1回上映会報告


この日は16名の方に参加いただきました。
上映作品は『秋の詩』(昭和31年・1956年撮影)、『砂利のふるさと』(昭和32年・1957年撮影)、『手づくり遊びと子どもの手』〔昭和52年1977年)の3本と『ムービー新年ご挨拶』という22分の「年賀状」でした。

☆ 「一人ひとりそれぞれの視点で見ておられたようで良い機会だった」、「『秋の歌』の鮮やかな風景、『砂利のふるさと』の丹念な取材、『手づくり遊びと子ども手』の真摯な語り口が印象に残った。そして、『年賀状』は浜田英夫さんの個人史としても見応えのある作品でした。」など感想をいただいております。

☆ 今回映像の専門家として、榊さんのご紹介で清水浩之さんが参加くださいました。清水さんは、神田小川町・neoneo坐の運営に関わっておられ、5月(18〜27)の「8ミリ映画まつり」に『秋の歌』『砂利のふるさと』そして、『若い心の詩』を上映したいと準備を進めておられます。

☆ 一方、5月(25〜27)の由布院での文化・記録映画祭でも「子どもの育つ環境」についての作品というリクエストに『手づくり遊びと子どもの手』を推薦していただいています。浜田さんの命日(5月26日)にあたるのも何かのご縁かと思われます。

☆ 同じく参加者のお一人、坂井さんからは、市の振興プラザにあります「市民活動サポートセンター いなぎ」の運営に関わっておられ、その活動のひとつ6月8日の「金曜サロン」で浜田英夫さんの作品を上映してほしいというお話をいただきました。

☆ 小さな上映会から、いろいろな場所での上映会に広がっていく気配です。うれしいことです。まだ、準備段階ですので、見る会も人数は限られていますが、今後、多くの方に見ていただけることを願っています。

☆ 『秋の詩』など都合で見ておられない方もありますので、なにか工夫し過去の上映作品も見られるようにしていくことができればと思います。

☆ 3月11日が第2回目の見る会ですが、予定していました『ひとりひとりを生かす教育』は都合で延期させていただき、代わりに『ちいさな芽生えを求めて=重度心身障害児の意欲作り』を上映させていただきます。

☆ 2月の見る会でハマダプロダクションの作品リストを配布しましたが、この中にない作品の一つに、「いなぎ教育100年」スライドなどが上げられていましたが、勝山道子さんに、3月の会にお持ちいただくことになっております。

☆ 浜田英夫さんの作品リストもこれから補充していくことになりますが、映像とあわせ、「作品資料ファイル」が残されていることがわかりました。今後紹介させていただきたいと思います。

☆ 榊さんが2月の上映会の後に盲腸で緊急入院されました。現在は退院され、今日の会には出席いただけるとのことです。ほっとしております。

浜田英夫の映画を見る会ニュースNo.1 発行/平成19年3月11日 
連絡先 城山体験学習館内042−378−7100浜住治郎